さて、大学卒業する前にプログラミング関係の良書をまとめておくか。
ども、calcsです。多分今年度で大学卒業します。
で、人生で初めてのフルタイムのお仕事に来年度から従事することになるでしょう。
そこで後から、一部の就活生向けセミナーで言われるように、「『学生』から『社会人』になった時」に価値観って大きく変わるのか? を、検証するために(私は懐疑的です)、今良いと思っている本をリストして置こうかと。
良いと思う本はかなりその人の価値観を表していると思うので。今回はプログラミング系。それ以外はまた後日。
リストは『複数回の再読に耐え、かつ、言語を問わずに使えるノウハウを供すること』基準で選定。個人的にはどれも最低5回ぐらいは読んでるはず。
- 作者: アンドリューハント,デビッドトーマス,Andrew Hunt,David Thomas,村上雅章
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
- 購入: 42人 クリック: 1,099回
- この商品を含むブログ (347件) を見る
色々な本が今は出ているから、技術ノウハウ的な意味ではこの本を読まずとも、新しい本から色々摂取できる。ただし、なぜそういうノウハウが考案されるのか、というスタンスを確立する意味ではこの本は今現在に置いても良書。
別に無批判で受け入れろってことではなく、導入するノウハウのたたき台として活用できるよーって事ね。
で、この本で有名になった言葉に何といってもDRY(Don't Repeat Yourself)がある。プログラミングの極意的に紹介される事もあるが、個人的にはこれもあくまで技術的ノウハウの一つだと思う。
重要なのは「今目の前にある仕事に対するより良い手法を考えつづける姿勢」であって、その結果考案されたコピーの一つがDRYだから。もちろん凄く頑健な指針だから、これからも有用でありつづけるだろうけどさ。
CODE COMPLETE 第2版 上 完全なプログラミングを目指して
- 作者: スティーブマコネル,Steve McConnell,クイープ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/03/26
- メディア: 単行本
- 購入: 44人 クリック: 1,166回
- この商品を含むブログ (288件) を見る
- 作者: 藤原博文
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2003/07/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 219回
- この商品を含むブログ (60件) を見る
名著であることは疑いようもないのだが、今更紹介するべきか? と思ったが、この本で扱っているレベルをカバーする本を未だに他に知らないので(挙げるならすべてのプログラマに効く 危険なプログラムの処法箋あたりかな)、載せておく。ダメコードの見本集として、上の本と合わせて使える。まぁ、C言語ユーザでなくても一回ぐらいは読むべき。
- 作者: ブライアンカーニハン,ロブパイク,Brian Kernighan,Rob Pike,福崎俊博
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
- 購入: 58人 クリック: 1,152回
- この商品を含むブログ (209件) を見る
エキスパートCプログラミング―知られざるCの深層 (Ascii books)
- 作者: ピーターヴァン・デ・リンデン,Peter van der Linden,梅原系
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 1996/03
- メディア: 単行本
- 購入: 17人 クリック: 404回
- この商品を含むブログ (78件) を見る
- 作者: 蒲地輝尚
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 1994/09
- メディア: 単行本
- 購入: 20人 クリック: 165回
- この商品を含むブログ (83件) を見る
- 作者: Joel Spolsky,青木靖
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 18人 クリック: 371回
- この商品を含むブログ (451件) を見る
- 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,松原友夫,山浦恒央
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/11/26
- メディア: 単行本
- 購入: 26人 クリック: 339回
- この商品を含むブログ (189件) を見る
自室の環境を整備するときにすら応用が効く素晴らしい本。ただし、問題もある。
この本、「プログラマーの生産性の向上」を、ひたすら扱っているのだが、それをそのまま「プログラマーの話」として書いている。
経営者などの管理者こそ読むべき、とか何とか言われてるが、(プログラマーに言われて)プログラマーでない経営者が読んだ場合「プログラマーは繊細なんだからもっと良い環境よこせ」と、催促しているようにとられてしまうのが痛い。
もっとも、本音としてはそういう部分も多分にあるのかもしれないが(笑)、ここは「創造性を発揮するホワイトカラーにとっての話」とでもして、その具体例としてプログラマーの話をあげる、と言う形で書いてあると、プログラマーでない人にお勧めする時に色々違ってくると思うのだが…。
リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック (Object Technology Series)
- 作者: マーチンファウラー,Martin Fowler,児玉公信,平澤章,友野晶夫,梅沢真史
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
- 購入: 94人 クリック: 3,091回
- この商品を含むブログ (312件) を見る
いずれにせよ「名前がついている物」なら人は簡単に認識できるので、共通語彙を作ったという意味でも貴重。Javaユーザでなくても一読を。
- 作者: エリックガンマ,ラルフジョンソン,リチャードヘルム,ジョンブリシディース,Erich Gamma,Ralph Johnson,Richard Helm,John Vlissides,本位田真一,吉田和樹
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 1999/10
- メディア: 単行本
- 購入: 21人 クリック: 711回
- この商品を含むブログ (202件) を見る
ただし、先にも述べたが、「名前をつけて共通認識を得られる」ようにしたこと自体がこの本の大きな功績。ここはTemplate methodでヨロ、とかで通じるし。このクラスにMemento作っておいて、とか。凄く楽。たとえテクニックとしてはこの本出版以前から使っていたものであったとしても、である。
リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法
- 作者: Andy Hunt,武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 25人 クリック: 475回
- この商品を含むブログ (151件) を見る
とくに技能発達のモデルである、ドレイファスモデルは秀逸。
C言語による最新アルゴリズム事典 (ソフトウェアテクノロジー)
- 作者: 奥村晴彦
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 1991/03/01
- メディア: 単行本
- 購入: 20人 クリック: 396回
- この商品を含むブログ (95件) を見る
- 作者: G.M.ワインバーグ,木村泉
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 1991/10/01
- メディア: 単行本
- 購入: 22人 クリック: 382回
- この商品を含むブログ (87件) を見る
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
- 作者: Venkat Subramaniam,Andy Hunt,木下史彦,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 35人 クリック: 995回
- この商品を含むブログ (291件) を見る
アジャイルのいろんな本を手元に置いておくのはかさ張るけれども、薄くまとめてくれている本書は入門にも暇つぶしにも最適。
- 作者: ジェラルド・ジェイサスマン,ジュリーサスマン,ハロルドエイブルソン,Gerald Jay Sussman,Julie Sussman,Harold Abelson,和田英一
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2000/02
- メディア: 単行本
- 購入: 35人 クリック: 1,149回
- この商品を含むブログ (480件) を見る
実際schemeの入門としても悪くないどころか、良いと思う。例題に解答が無いことを除けば…。まぁ、でもK&Rとかも解答ついてなかったし、何とかなるでしょう。と言うか、私は例題とかほとんど解かない…。
とりあえず今回はこんな所で。言語問わずで絞ったので、かなりしぼられています。でもまとめるの疲れる...orz
今回は「誰にでも有用なわけでは無い」という本も全面カット。例えばA.V.AhoのCompilersとかさ…。