さて、大学卒業する前にビジネス関係の良書をまとめておくか。

なんだか前回の記事がいきなり二桁もブクマされていたのでかなりビビっています。
ブログ引越し前は最大で二人ぐらいだったのに……! これが『はてな』の力か……!

まぁ、前回はプログラミングと言う、はてなユーザに受けの良いっぽいテーマだったので、そのせいかも分からんね。

今回はビジネス?関係の良書(と、大学生の今私が考えている物)をピックアップしておきます。こっちの方が、社会人になった時に、良いと思う本との乖離が大きいのかしらん。


まずドラッカーからはこの一冊。ドラッカーは大家と呼ばれるだけあって、かなり良書が多い。ファーストリテイリングの柳井社長も、かなりのドラッカーファンらしいですね。まぁ、ドラッカーの著書は経営的な意味でも重要なものは多いのですが、それはそれとして、ドラッカー自身がプロとしてのあり方、考えを述べた本書は非常に貴重。

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 基本編 第3版

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 基本編 第3版

  • 作者: フィリップ・コトラー,ケビン・レーンケラー,Philip Kotler,Kevin Lane Keller,恩藏直人,月谷真紀
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2008/12/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 11人 クリック: 222回
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マーケティングの基礎知識を抑えるなら、この本が外せないでしょう。完全版は分厚いので、お好きな人だけどうぞ。私の手持ちは、ケラーが著者に入る前の
コトラーのマーケティング・マネジメント 基本編ですが、まぁ、大丈夫でしょう。

クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?

クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?

ザ・ゴール、ザ・ゴール2に加えて、ザ・チョイスもお勧め。ただし、プロジェクトマネジメントという一番業界を選ばずに汎用性が高そうなテーマを設定している本書をピックアップ。プロジェクトは何故遅れるのか。いや、ホントなんで遅れるんだろうね。副読本ならCD‐ROM付 目標を突破する 実践プロジェクトマネジメントを推しておきましょう。クリティカル・チェーンの内容をまとめ直してくれています。

その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める

合理的な判断とは何か。データが大量に集められる現代においては、過去の限定合理性から一歩踏み込んだ戦略の策定が可能であるという事例を豊富に紹介。サクサク読めて、しかもドラマ的です。

投資銀行青春白書

投資銀行青春白書

まぁ表紙はアニメ絵なんですが、中身は軽い小説仕立てになっています。あまり知ることのない業界の仕事の雰囲気を知ることは、割と雑談や、有用そうな慣習の輸入にも役立ちます。

バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

ビジネスというか、ライフスタイルや、フィナンシャルインテリジェンスに関わってくる本です。いわゆる「
金持ち父さん貧乏父さん」系ですね。その手の本を読んだことが無い人なら、いろんなメッセージが所々標語的にまとめられていて、かつ物語形式で読みやすい本書はお勧めです。もっと文体が軽いのが良いならイヌが教えるお金持ちになるための知恵 (ソフトバンク文庫NF)を推します。

よくわかるファイナンス

よくわかるファイナンス

基本的なファイナンスの知識も抑えておきたい所です。入門機の教科書としては、広範な知識がそこそこに纏まっている本書がお勧め。別に簡単に儲かるマジックメソッドが載っているわけでは断じてありません。

道具としてのファイナンス

道具としてのファイナンス

上の本の副読本として。エクセルを使って、いろいろな数値を計算するやり方が載っています。これら二冊でファイナンスに目覚めた人はフィナンシャルエンジニアリングやコーポレートファイナンスあたりに進めば良いと思いますが、大半の人間は別にそこまで読み込む必要も薄いでしょう。

経済は感情で動く : はじめての行動経済学

経済は感情で動く : はじめての行動経済学

最近の流行りは行動経済学や行動ファイナンス。これらはそれぞれの領域に心理学や認知学を足したものです。色々良書も多いのですが、いちいち紹介していると経済とファイナンス系の本が多くなりすぎる気がするので、入門を一冊。

レバレッジ勉強法

レバレッジ勉強法

以前にもブログで紹介したことのある本書。勉強を投資と考えて、ポートフォリオを適宜整理していく姿勢は生活の様々な場面に応用可能だと思います。後、この本で紹介されていたボールペン「ジェットストリーム」は今や私のメイン筆記具です。

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)

  • 作者: 美崎栄一郎
  • 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
  • 発売日: 2009/09/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これは人によってかなり評価が異なるノート術、手帳術の本です。ただ、私はこの本からかなりのノウハウを輸入して、快適に使っています。私はiPod touchユーザですが、iPhoneを利用したノートとの連携法なども紹介されているので、iPhoneユーザの方は一度使えるノウハウが無いかチェックするのもいいと思います。
もちろんiPhoneユーザでなくとも、「キャンパスダイアリー(スケジュール)」+「メモ帳」のコンビネーションはお勧めですので、是非。

すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

この本もよく売れましたね。実際良い本だと思います。まぁ、完全にこの本の通りに進めるのは結構面倒臭いんですが…。ただ、毎回会議がグダグダになるようなチームですと、一度教条的に採用してみることをお勧めします。なかなか効果的ですよ。で、段々スタイルを崩していけば良いと思います。

和田式「営業」クリニック―不思議と元気に、そして気持ちが楽になる (アスカビジネス)

和田式「営業」クリニック―不思議と元気に、そして気持ちが楽になる (アスカビジネス)

営業本。と言うよりはコミュニケーション本ですね。これは個人的な意見ですが、男性より女性の方が、平均値としてノンバーバル(非言語)コミュニケーションに秀でている気がします。で、この本も、その辺のことが柔らかい文体で書いてあるのでお勧めです。例えば「身だしなみで最優先事項は臭い(=悪臭はすべてを台無しにする)」とか、結構当たり前ですが書いてある営業本は少ないように思います。

ホスピタリティ―サービスの原点

ホスピタリティ―サービスの原点

ホスピタリティ。つまり「思いやりの心」の本です。ホスピタリティというとサービス業がメインの話になってしまう事が多いのですが、実際問題チーム間の話としても重要です。心のこもったサービスで良い気分になったことがあるという人は、ホスピタリティの重要性を知っている人だと思うので、本書を読んでみることをお勧めします。

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

今日、何もデザインしないという人はそう居ないと思う。例えばプレゼンテーションのスライド。例えばワードで打っているレポート。全て「デザイン」の対象物である(というか、人工物でデザインされていないものは無い)。そして本書は、デザインを専門に勉強したわけではない人間にも、基礎と初歩を実例を交えながら教えてくれる、良書である。デザインって苦手なんだよな、そもそも俺センスないし…とか言ってるそこの貴方。まずは一読ですよ。

必要なものがスグに! とり出せる整理術!

必要なものがスグに! とり出せる整理術!

えーっと、知っている人は知っているのですが、私は基本的に片付けの出来ない男です。で、結構な確率で部屋も散らかっています。だからこそ実感として分かるのですが、部屋が散らかっていると全ての行動のパフォーマンスが悪化します。部屋がまっすぐ歩けないだけで時間の無駄が結構出ます。この本の著者も「片付けられない体質」の方で、それでも部屋を片付けるようにしていく道程を、マンガ形式で描かれています。普通に読み物として読んでもおもしろいので、私と同じ「片付けられない」人はまず本屋で立ち読みしてみることをお勧め。

古代への情熱―シュリーマン自伝 (岩波文庫)

古代への情熱―シュリーマン自伝 (岩波文庫)

…いや、これをビジネス関係に含めるべきかどうか悩んだのは悩んだのです。本書はシュリーマンの自伝で、シュリーマンと言えばトロイア遺跡を発掘したアマチュア考古学者です。なんでこんなものを紹介するかというと、自伝の類を読むと、「読書による追体験」を強力に実感できる為です。数ある自伝の中でもこの本は、著者のパワーがありありと伝わってくる、いわゆる「熱い」本です。後、シュリーマンは語学に非常に堪能で、その秘伝の学習法も紹介されていますよ。どっちにしてもかなり薄い本なので、伝記の類を読んだことが無いという人の入門としてもお勧めです。

あー。長かった。とりあえずこんな所ですね。ビジネス、とは銘打ちましたが、どっちかというと「生活を豊かにしてくれる知恵本」ぐらいの方が適切かも。大体ビジネスって、意味する範囲広すぎです。
一般的にはM.E.ポーターの「競争戦略の理論」とか、最近だったら「ビジョナリーカンパニー」や「ブルーオーシャン戦略」とか挙げるのが定石かもしれませんが、まぁぶっちゃけその辺は即効性に薄いと思ったので全面カット。カーネギーやナポレオンヒルやコヴィーさん辺りも既出&今更なので除しました。
ただ、自己啓発本ほとんど読んだことが無いって言う人にとってはその辺も新鮮なのかも。有用かどうかは別だけど。